20年間、学校医で続けていること
[2018.06.01]
昨日は木曜で、休診日。
医師会に資料を取りに行き、午後は担当の中学校で生徒の健診。
開業医の私は、休診日も活動しています。
私は男子生徒全員を担当しています。
学校医を始めてから、ずっと続けていることは、生徒に自分の名前を名乗ってもらうこと。
中学1年生の中には、恥ずかしそうで声がほとんど出ない子もいます。
ちょっと前まで小学生だったのだから、不思議ではないです。
大学病院に勤務していたころ、医局の主任教授が前橋市で世界喘息学会を主催しました。
その頃の私は、心臓に毛が生えていたので、発表もして、良い思い出になっています。
別のセッションでアフリカのドクターが、自分の所属と名前を言わずに、質問を始めました。
フランス人の座長が、Identify you!(お前は誰だ!)と遮った場面が印象に残っています。
個人を識別できないと、外国の人は話も聞いてくれないのです。
日本人は皆が空気を読むから、名乗らなくても通じてしまうことが多い、特別な国。
この子たちが社会で活躍する頃には、外国の人が今よりずっと多くなっていることでしょう。
その頃には、自分の存在をアピールできるようになっているかな?
この子たちに幸あれ、と念じながら、私は学校健診を続けています。